ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が新潟市で公園カウンセリングなどを研究しています。

2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧

北方謙三『檻』1987・集英社文庫-男にとって大切なものは何かを問うてくる哀しみにみちた小説

2021年6月のブログです * 北方謙三さんの『檻』(1987・集英社文庫)を久しぶりに読みました。 先日、北方さんの『煤煙』を読んでしまい、恐れていたとおりに(?)、北方ワールドにはまってしまいました。 もっとも、『檻』は北方さんの小説の中でじ…

山本周五郎『樅ノ木は残った』(上・中・下)2003・新潮文庫-男の生き方と哀しみを描く

2020年6月のブログです * 山本周五郎さんの『樅ノ木は残った』上・中・下(2003・新潮文庫)を久しぶりに読みました。 この本を初めて読んだのは学生時代、ドラマが印象に残っていて読んだのですが(吉永小百合さんがよかったですね)、ものすごく感動…

村上春樹 『ノルウェイの森』(上・下)1987・講談社-死と生に真摯に向き合う物語

2019年6月のブログです * 村上春樹 さんの『ノルウェイの森』(上・下)(1987・講談社)を再読しました。 まだ余韻にひたっていて、うまいこと文章が書けるかどうか心配ですが、なんとか書いてみます。 『ノルウェイの森』を読んだのはかなり久しぶり…

佐々木譲『沈黙法廷』2019・新潮文庫-警察組織の問題と哀しい男女のあり様を描く

2019年のブログです * 佐々木譲さんの『沈黙法廷』(2019・新潮文庫)を読みました。 力作です。 薄幸な家事代行業の女性に、客である老人殺しの疑いがかかります。 そこに、警視庁と埼玉県警の争い、さらには、それぞれの警察組織内での争いが加わり、…

またまたマスコミ「裁判官」さま(?)を見てしまいました、です-じーじのひとりごと

2023年6月のブログです * 昨日の夕方、ニュースを見ていると、またまたマスコミ「裁判官」さま(?)を見てしまう。 ところは、とある交差点。 右折待ちの車が渋滞をしている。 たまに右折信号が出ても、右折できる車は5~6台。 右折待ちの車は一向…

村上春樹『おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2』2011・マガジンハウス-世間との違いを大切にすること

2011年のブログです * 村上春樹さんの『おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2』(2011・マガジンハウス)を読みました。 面白かったです。 あまりこの欄には関係がないと思うかもしれませんが、河合隼雄さんと夢についての章もあります。 あ…

赤ちゃんをあやしながらの公園カウンセリングは、こころもウーウーにっこりします

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや原っぱカウンセリング、海岸カウンセリング、里山カウンセリングと訪問カウンセリングを新潟市で時々やっています。また、メールカウンセリングや面会交流の相談・援助も…

中上健次『枯木灘』1980・河出文庫-若き日の読書を再び体験して

たぶん2017年のブログです * 中上健次さんの『枯木灘』をすごく久しぶりに再び読んでみました。 前に読んだのは、はっきりはしませんが、学生の時か、就職をしてすぐの頃、いずれにしても今から40年くらい前のことになります。 今回は、いつもおじゃ…

立松和平『魂の置き場所』2007・柏艪舎-立松和平さん・知床・ヒグマくん

2015年7月のブログです * 何かいい本はないかな,と本棚を眺めていたら,黄緑色の背表紙が目にとまりました。 見てみると,黄色のキタキツネの絵,和平さんの知床のエッセイ集でした。 2007年の本なので,8年ぶりです。 和平さんは仕事で知床に友…

加藤周一『夕陽妄語1 1984-1991』(2016・ちくま文庫)-ベルリンの壁と湾岸戦争を視る

2019年3月のブログです * 加藤周一『夕陽妄語1 1984-1991』(2016、ちくま文庫)を再読。 「夕陽妄語」は加藤さんが朝日新聞に月1回、連載をしていた社会時評で、当時、じーじはライヴで毎月、楽しみに読んでいた。 加藤さんは『羊の歌』以来、冷静…

滝川一廣『新しい思春期像と精神療法』2004・金剛出版-子どものことを考える精神科医に学ぶ

2019年6月のブログです * 児童精神科医の滝川一廣さんの『新しい思春期像と精神療法』(2004・金剛出版)を再読しました。 5月の遊戯療法学会で滝川さんのお話をお聞きして、やはりすごい人だと思い、この本も再読しました。 いい本です。 臨床中心に…

さーちゃんはあしたからしゅうがくりょこうですか?-じいじからのおてがみ・セレクト

2022年6月、小6と小3の孫娘たちへのお手紙です * さーちゃん・あーちゃん、げんきですか。 じいじはげんきです。 ばあばはすごくげんきです。 さーちゃんはあしたからしゅうがくりょこうですか? さどですよね? たのしみですね。 よるはまくらなげ…

瀬尾まいこ『君が夏を走らせる』2017・新潮社-高1男子の熱血痛快赤ちゃん育児小説です

2017年のブログです * 瀬尾まいこさんの『君が夏を走らせる』(2017・新潮社)を読みました。 「すごーく」面白かったです(主人公の1歳の女の子の口調がうつって(?)しまいました)。 本の帯に、宮﨑あおいさん、絶賛‼とありますが、あおいさんでな…

伊藤良子『心理療法論』2011・京都大学学術出版会-こころに大切なことを学ぶ

2018年7月のブログです * 先日、心理療法家、遊戯療法家の伊藤良子さんの『心理治療と転移』を読んでおもしろかったので、今度は同じく伊藤さんの『心理療法論』(2011・京都大学学術出版会)を再読してみました。 これもかなり久しぶりで、なんとなく…

立松和平『歓びの知床』1999・地球丸-和平さんの知床・知布泊での丸太小屋生活です

62020年5月のブログです * 立松和平さんの『歓びの知床』(1999・地球丸)を久しぶりに読みました。 面白かったです。 今年の連休はコロナで県外に出かけられないので(県境で検問をしているニュースまでありました)、もっぱら読書三昧の生活。 もっ…

渡辺一史『北の無人駅から』2011・北海道新聞社-北海道を読む

2015年のブログです * 本棚からまた北海道の本を見つけました。 渡辺一史さんの『北の無人駅から』(2011・北海道新聞社)。 4年ぶりです。 北海道の六つの無人駅にまつわるエッセー集です。 じーじが特におもしろく読んだのは釧網本線の茅沼駅の文章…

伊藤良子『心理治療と転移-発話者としての<私>の生成の場』2001・誠信書房-「私」とは?

2018年のブログです * 心理療法家、遊戯療法家の伊藤良子さんの『心理治療と転移-発話者としての<私>の生成の場』(2001・誠信書房)を再読しました。 今年の遊戯療法学会のワークショップでお話をきく機会があり、せっかくなので以前読んだことのあ…

あーちゃんはとざんのれんしゅうで、さーちゃんはしゅくだいで、がんばったんだね-じいじからのおてがみ・セレクト

2022年5月、小6と小3の孫娘たちへのお手紙です * さーちゃん・あーちゃん、メールとしゃしんをどうもありがとう。 ふたりとも、どんどん、かわいくなって、いいですね。 あーちゃんはとざんのれんしゅう、さーちゃんはしゅくだいにがんばったのです…

吉田類『酒場詩人の流儀』2014・中公新書-類さん,北海道と新潟の魅力を語る!

2015年のブログです * 吉田類さんのテレビ番組・酒場放浪記ならぬ新書『酒場詩人の流儀』です。 類さんのすてきな旅紀行とお酒紀行が満載です。 読んでいると,なんだか北海道と新潟のお話が多く,どさんこで新潟暮らしのじーじにはとてもうれしい本な…

子ども・自閉・遊戯療法-2018年遊戯療法学会

2018年のブログです * 週末に首都大学東京で開催された2018年遊戯療法学会に行ってきました。 遊戯療法学会の首都大学東京での開催は2008年以来10年ぶりとのことで、そういえば10年前、入会して間もなくのわたしは、知らない人ばかりの大学…