ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングなどを研究しています

2025-03-01から1ヶ月間の記事一覧

神田橋條治『発達障害をめぐって-発想の航跡・別巻』2018・岩崎学術出版社

2018年12月のブログです * 精神科医で精神分析家の神田橋條治さんの『発達障害をめぐって-発想の航跡・別巻』(2018・岩崎学術出版社)を読みました。 神田橋さんの名著『発想の航跡』の中から発達障害に関係する文章を選んだということですので、さ…

伊岡瞬『いつか、虹の向こうへ』2005・角川書店-元刑事の中年男子と4人の同居人が織りなす少しだけ哀しい物語

2021年2月のブログです * 伊岡瞬さんの『いつか、虹の向こうへ』(2005・角川書店)を読みました。 面白かったです。 何日か前に、本書の感想文をあるかたのブログで読ませてもらって、面白かったので読みたくなり、たしかあったよな、と思いながら本…

久保俊治『羆撃ち』2012・小学館文庫-羆(くま)撃ちという生き方

2019年3月のブログです * 久保俊治さんの『羆撃ち』(2012・小学館文庫)を再読しました。 久保さんは、先日、ご紹介をした竹田津実さんの『獣医師の森への訪問者たち』(2018・集英社文庫)に出てきた猟師さんで、じーじはこのお二人が知り合いとは全…

大平健『診療室にきた赤ずきん-物語療法の世界』1994・早川書房-童話と物語のちからに学ぶ

2019年のブログです * 大平健さんの『診療室にきた赤ずきん-物語療法の世界』(1994・早川書房)を再読しました。 この本も久しぶり、本棚の隅に隠れていたのを見つけてしまいました。 何種類かの付箋とアンダーラインがあって、少しだけ内容にも記憶…

竹田津実『獣医師の森への訪問者たち』2018・集英社文庫-北海道を読む

2019年2月のブログです * 竹田津実さんの『獣医師の森への訪問者たち』(2018・集英社文庫)を読みました。 竹田津さんの本を読むのは久しぶり(竹田津さん、ごめんなさい)(なお、前に『北の大地から』などのブログを書いていますので、よかったら読…

岩宮恵子『好きなのにはワケがある』筑摩書房・2013-「トトロ」と「安心感」について考察をしてみる

2014年のブログです * 最近,3歳になる孫娘が遊びに来ると,『トトロ』のCDを聴きながら『トトロ』の絵本を読んでいます。 あらためて読んでみると,興味深い場面が数多くあって,楽しいですし,何か心が豊かになる感じがしていて,孫娘に感謝です。…

樋口有介『11月そして12月』2009・中公文庫-カメラマン志望男子とマラソン女子との切ない恋愛物語です

2023年3月のブログです * またまた有介ワールドに浸ってしまった。 樋口有介『11月そして12月』(2009・中公文庫)。 マラソン女子とカメラマン志望の主人公の切ない恋愛物語。 青春だなー。 しかし、有介さんはうまいな、と思う。 文章も物語も……

大平健『豊かさの精神病理』1990・岩波新書-豊かさややさしさの精神病理を考える

2019年のブログです * 大平健さんの『豊かさの精神病理』(1990・岩波新書)を再読しました。 大平さんの豊かさややさしさの精神病理を扱ったシリーズの最初の本で、久しぶりの再読です。 1990年の本ですから、バブル崩壊前の日本人が成金で大騒ぎ…

佐々木譲『ユニット』2005・文春文庫-DVと犯罪被害者遺族を描く

2021年3月のブログです * 佐々木譲さんの『ユニット』(2005・文春文庫)を読みました。 すごく久しぶり。 本棚の発掘作業をしていて(?)、偶然、見つけました(佐々木さん、ごめんなさい)。 緊張感のある小説で、ハラハラ、ドキドキ、しながら読み…

行者にんにく!を眺めながらの里山カウンセリングは、こころもにんにん元気になります

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が里山カウンセリングや公園カウンセリング,海岸カウンセリング、原っぱカウンセリングと訪問カウンセリングを新潟市で研究しています。また,メールカウンセリングや面会交流の相談・援助も研…

沖縄戦・捕虜・震えのとまらない少女-じーじのじいじ日記・セレクト

1945年(昭和20年)3月26日は沖縄戦が始まった日。 沖縄の人たちは、本土の日本政府や軍部のせいで、地上戦に巻き込まれしまった。 そういうことが二度とないように、深く反省をし、反戦を誓うことが大切になると思う。 2019年6月に書いた日記…

大平健『純愛時代』2000・岩波新書-ていねいな精神科医の面接風景に学ぶ

たぶん2014年ころのブログです * 大平健さんの『純愛時代』(2000・岩波新書)を再読しました。 『豊かさの精神病理』(1990)、『やさしさの精神病理』(1995)に続く、大平さんによる岩波新書の精神医学三部作の一冊。 大平さんはあの有名な土居健郎…

藤原伊織『ひまわりの祝祭』1997・講談社-ゴッホの「ひまわり」をめぐる哀しくも強い物語

2021年3月のブログです * 藤原伊織さんの『ひまわりの祝祭』(1997・講談社)を久しぶりに読みました。 おそらく20何年ぶり(藤原さん、ごめんなさい)。 本棚の横に積み上げてあった本の山の中から発掘(?)しました。 これがいい小説。 おとなの…

大平健『やさしさの精神病理』1995・岩波新書-ていねいな精神科臨床の面接風景に学ぶ

たぶん2014年ころのブログです * 久しぶりに精神科医の大平健さんの『やさしさの精神病理』(1995・岩波新書)を読んでみました(岩波新書ですよ!)。 たぶん10何年ぶりです(大平さん、ごめんなさい)。 40歳を過ぎたころ、なんとなく臨床に行き…

坂本直行『原野から見た山』2021・ヤマケイ文庫-直行さんの名著が山渓の文庫になりました!

2021年3月のブログです * 坂本直行さんの『原野から見た山』(2021・ヤマケイ文庫)を読みました。 単行本は1957年に出版され、1973年に茗溪堂から復刻版が出ていて、これまでじーじはこの復刻版を読んでいたのですが、大きな本でじーじのよう…

カタクリの花を眺めながらの里山カウンセリングは、こころも明るくきれいになります

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が里山カウンセリングや公園カウンセリング,海岸カウンセリング、原っぱカウンセリングと訪問カウンセリングを新潟市で研究しています。また,メールカウンセリングや面会交流の相談・援助も研…

宮城・福島の津波浸水地域をタントくんと南下しました-じーじの2023東北の旅・4

2023年6月のブログです * 昨日は宮城と福島の海岸線をタントくんと南下した。 宮城と福島の海岸線は岩手とは違って平らなので、高い防潮堤はあまりないが、かなり内陸部まで津波の浸水地域が広がっていて、国道6号線などもあちこちに津波浸水地域とい…

中井久夫『「伝える」ことと「伝わる」こと』2012・ちくま学芸文庫-ていねいな精神科治療に学ぶ

たぶん2018年ころのブログです * 中井久夫さんの『「伝える」ことと「伝わる」こと』(2012・ちくま学芸文庫)を再読しました。 おそらく3~4回目、単行本の時も含めると、数回は読んでいると思うのですが、なぜか今回も新しい発見が数多くあって(?…

復興道路である三陸自動車道をタントくんと走ってみました-じーじの2023東北の旅・3

2023年6月のブログです * 東北の旅も岩手県北まで来て、今日は折り返し。 久慈から南下をした。 昨日走った海沿いは、小学校でも習ったリアス式海岸で、海岸線が入り組み、道路もくねくね道だ。 しかも、山が海まで迫っているので、隣町に行くには山や…

河合俊雄『概念の心理療法-物語から弁証法へ』1998・日本評論社-生死・反復・差異

たぶん2017年ころのブログです * 河合俊雄さんの『概念の心理療法-物語から弁証法へ』(1998・日本評論社)を再読しました。 何回目になるでしょうか。 一見、読みやすい本なのですが、なかなか内容は難しく、中身を紹介しようとすると、なかなかまと…

佐伯一麦『日和山-佐伯一麦自選短編集』2014・講談社文芸文庫-真摯に生きること

2018年のブログです * 先日、佐伯一麦さんの『空にみずうみ』を読んで、とても良かったので、今度は本棚の隅にあった同じく佐伯さんの『日和山-佐伯一麦自選短編集』(2014・講談社文芸文庫)を再読してみました。 4年ぶりの再読です。 こちらも良か…

小倉清・小林隆児『こころの原点を見つめて-めぐりめぐる乳幼児の記憶と精神療法』2015・遠見書房

たぶん2017年のブログです * 子どもの精神科のお医者さんである小倉清さんと小林隆児さんの『こころの原点を見つめて-めぐりめぐる乳幼児の記憶と精神療法』(2015・遠見書房)を読みました。 なかなかすごい本です。 お二人が、精神科臨床での経験か…

三陸海岸の防潮堤を眺めながらタントくんと走ってみました-じーじの2023東北の旅・2

2023年6月のブログです * 今日は宮城県石巻から岩手県久慈まで国道45号線をタントくんと海沿いに北上した。 復興道路ができているが、山の中を走っていて、海岸部の街の復興ぶりがよくわからないので、6年前と同じ海沿いの道をチョイスする。 南三…

北山修監修・高野晶編著『週一回サイコセラピー序説-精神分析からの贈り物』2017・創元社

2018年のブログです * 北山修さんが監修をした『週一回サイコセラピー序説-精神分析からの贈り物(2017・創元社)を読みました。 去年秋の精神分析学会で北山さんや高野さんなどからご紹介のあった本で、今、精神分析学会で論議されている精神分析と精…

東日本大震災の復興状況をタントくんと確かめる旅に出ましたーじーじの2023東北の旅・1

2023年6月のブログです * 昨日から久しぶりに東北太平洋側への旅に出ている。 たぶん6年ぶり。 政府が復興予算を防衛費に回すと決めたので、そんなに東北の復興が進んでいるのかどうか、自分の目で見てみようと思った。 昨日の朝、新潟を出発、タント…

なだいなだ『れとると』1975・角川文庫-心理療法のすごさを教えられた小説です

たぶん2017年のブログです * またまた古い本を再読しました。 なだいなださんの『れとると』(1975・角川文庫)。 読んだのはたぶんじーじが家庭裁判所で働きはじめた頃、今から40年くらい前のことです。 当時、じーじと一緒に採用になったのがW大の…

佐伯一麦『空にみずうみ』2018・中公文庫-震災4年目の日常をていねいに描く

2018年のブログです * 佐伯一麦さんの『空にみずうみ』(2018・中公文庫)を読みました。 読売新聞夕刊に2014年6月から2015年5月まで連載されたとのことで、震災4年目の日常生活がていねいに描かれます。 佐伯さんはじーじより五つ年下の仙…

小倉清ほか『子どものこころを見つめて-臨床の真髄を語る』2011・遠見書房-真のエヴィデンスとは

たぶん2017年のブログです * 小倉清さん、村田豊久さん、小林隆児さんの『子どものこころを見つめて-臨床の真髄を語る』(2011・遠見書房)を読みました。 2011年の本ですが、なぜか読みそびれていて、今回、やっと読みました。 いい本です。 本の…

つくしんぼを眺めながらの原っぱカウンセリングは、こころもぐんぐん元気になります

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で,じーじ臨床心理士が原っぱカウンセリングや公園カウンセリング, 里山カウンセリング,海岸カウンセリングと訪問カウンセリングを新潟市で研究しています。また,メールカウンセリングや面会交流の相談・援助も研…

池澤夏樹『双頭の船』2015・新潮文庫-これまた不思議な、しかし、確たる意思を強く感じる物語です

2019年のブログです * 池澤夏樹さんの『双頭の船』(2015・新潮文庫)を読みました。 この本も旭川の本屋さんで見つけたもの。 4年遅れの読書となりました。 おもしろかったです。 久しぶりにワクワクしながら読み進めました。 不思議な物語です。 東…